(こ、これは一体????)

消えた連休!!弘前公園24時

消えた猿人を追え!! 

 

 18年3月のある肌寒い昼下がり、後援会長木次谷が柄沢の明石自宅にアポ無しで現れた。来るなりイキナリ奴は切り出してきた。「明石さん、あんたに有利な話があるんだ」・・その時私が脳裏に描いた奴の話は以下の類のヨタ話であった。

@合コンメンバーが足りない。結婚している俺は人数合わせで参加するが、明石さんも行かないか?

A国分町に遠征してまたドンチャンやりましょう!

B俺が買ってる中国の株、一口乗りませんか?

 ・・・だが、奴はいつになくマジ顔で意味不明の話を始めた。この会談が人生最多忙G.W.の突破口になっていく・・・。

 「弘前公園で花見期間中出店やって一稼ぎしないか?全国一の花見会場には期間中200万人が訪れる。今人気急上昇中のきりたんぽなら競争相手も少なくヒット確実だ。俺の家業も公共事業減って大変だし、明石さんも政務調査費毎年赤字なんだろ?一発当てて財布のツンドラ気候脱出しようぜ〜!!親戚が大鰐にいるから県外業者云々の出店申請は問題ナシだ、後は明石さんのいつもの物資調達ネットがあれば完璧!」

 奴の甘い香り漂う儲け話はいつも危険だ。だが、私も過去に樹海ドームでの種苗交換会の出店話を奴に持ちかけた事がある。しかもあの時は私の「錦鯉500匹入り金魚すくいDX改」だけが爆発ヒットし、奴の「黒土砕石運びます屋」は逝去した&奴の希望で完全別会計制にした為、私だけが大笑いで奴は会社に大目玉をくらった。今回の奴の希望は完全儲け山分け制(前回を反省した目論見がミエミエだった)だ。

 奴と私の商談はその場で決まった。弘前公園の花見まつりは半月、夜桜の客も多い為連日9時から21時までの半月地獄の日々だ。公園には朝8時30分までしか車を入れられない為、毎朝7時大館発、9時開店〜22時過ぎまで残業、24時前大館着、翌日の仕込み、1時就寝&6時起床×14という・・・単なる体力と気合いにモノを言わせる超過酷プロジェクトが決定した。お互いの家業(私の会社はブライダルの最盛期の真っ只中だった)や冠婚葬祭、デートなどその他個々の事情は一切合財全て無視され、欠勤は一日罰金¥10,000(代わりの人のバイト代金を休む者が支払う)が課せられる事も決まった。

 その日を境に友人同士とはいえどもチャラチャラした雰囲気が一切消えた(オイ!議員と後援会長だろ〜が・・苦笑)。後援会事務所は企業体設立準備室へと変貌し綿密な打ち合わせが連日行なわれた。会社約款、労働契約、食材の調達先、店舗物資調達(私が¥0で各方面から100%調達に成功した。客席など私の選挙事務所用のものだ)、製造原価、ランニング・コスト、利益率、50%完全等分配当契約、勤務表などなど・・・短期間で次々と仕事がこなされていった。そして数日後、互いが資本金20万づつを持ち寄り『期間限定 明石木次谷特定業務共同企業体 改』が設立された。出店者は大鰐町民である木次谷の親戚が務め、現地会場の店名は彼女の名字をとり「神商店」に決まった。代表社員として木次谷、金庫番として収支の全権を持つのが明石・・最強(最凶?)の珍コンビが編成されたのだ。

 ¥700のきりたんぽ鍋に¥200の味噌つけたんぽ、小遣いの少ない中学生以下をターゲットに¥100のハーフサイズ味噌つけたんぽ、お土産用に¥600のいぶりがっこ・・この4メニューで勝負する事になった。公園内は数百店舗がひしめく全国最大規模のまさに『露天の戦場』、隣県青森のこの修羅場に、掟破りにもあきた名物で殴りこむのだ!!武器は揃った、後は体力と根性だ!!猿人どもの戦いが始まった!!

 

猿人を探せ!!