原稿(まちなか公営住宅 第2弾 編)
昨年末より今年に入って中心市街地活性化事業はにわかに進展を見せてきた、最近そんな思いが致します。議会の場においても同僚である仲澤議員、八木橋議員、松橋議員、石田議員など多くの方がこの問題を旧竹村跡地利活用を絡ませながら一般質問にて取り上げました。所属政党や会派の枠組みを超えて、「中心市街地を何とか蘇らせていこう」、「市街地はこのままでは死んでしまう」・・そうしたたくさんの思いが市長を始めとする市当局の皆様に届き、そして行政が動いた・・この半年余りでありました。中でも「中心市街地活性化を考える議員の会」(以下議員の会と呼ばせていただきます)という旧大館市議会議員全員が所属する任意団体が伊藤議長を座長として結成された事は、窮乏する中心市街地の市民にとっては大きな期待となりました。旧竹村の跡地問題に関連してはハチ公プラザにて2度にわたり議員らと地元住民の意見交換会が開催され、複数の議員から大町地区に対して忌憚ない叱咤激励が数多く出され、そうした時には「お前達はだからダメなんだ」のような厳しい意見があったからこそ地元の意識改革は大きく進展する事ができたと私は痛感致しております。
合併して新生大館市がスタートしましたが、旧大館市は勿論、比内地区、田代地区などいずれをとっても重要課題であるのは、将来の位置付けをデザインするいくつものまちづくり計画であります。旧大館市の中心市街地活性化事業については今や活性化の話題の核とも言うべき重要なファクターの一つになっているのは、購買層である市民の中心部への定住化促進、「まちなか居住」であります。中心部4団地の建てかえの論議が熱を帯び始めてから1年半余り、4団地の一つである大町住宅の計画が地権者の積極性もあり今大きく動き出そうとしております。過日議員の会の主催で地元、地権者、議員、民間建設に関心を示す圏域の事業者の方々を交えた勉強会というより意見交換会が開催されました。会が終わってから現在まで多くの事業者の方より「我々が参画するかどうか検討できる具体的なプランができるはいつか?」と尋ねられる事があります。市長に言わせれば「内容を提示するのは君達事業者の方じゃないか?」と手痛い反論が来そうですが、私はそのどちらも正解だと思います。残念な事に現在は「大町住宅を民間資本で建てかえようといった計画があるのは誰でも知っていますが、果たして公営住宅を貸し出す事業の堅実性や可能性、併設施設のバリエーションの採算性などのディテイルを事業者に提示できる方は果たして何人いるのか」といった現状にあります。議員の会が主催したのは、そうしたこれからの多くのハードルの出口を手探りで探してみたかった事が開催の大きな理由の一つであると私は認識しております。私はこれからの議論の大枠を煮詰める以前での「民間にまんま丸投げしてアイディアを出してくれ。資格要件を満たしていたらプロポーザルかコンペで認定事業者を決めるから、会議所主導でTMOでも立ち上げてそちらであれこれ煮詰めて欲しい」みたいな、良く言えば民間への機能移行、口悪く言えばいかにも他力本願的な姿勢は避けていただきたいと強く思います。
失礼は承知ながら市長は活性化以外の様々な分野でも「周囲の機運の醸成を待った」、「陳情や請願を受けるといった過程を踏んで好機を見計らったのでアクションに転じた」・・そういった後攻め的手法を過去にも好んでいたようにお見受け致します。しかしながら仮に都市再生モデル調査の来年の結果を待ってから具体的に動こうかなどと考えれば、あと1年近くこの議論は凍結したも同然であります。大町住宅の借用期限は19年末と迫っており、18年度始めにはに具体的な議論に踏み込めなければ計画事態が一時硬直してしまう懸念は少なくありません。私はとにかく17年度中に建設の概要を決めてしまえなどという、地元への利益誘導行為も甚だしいおこがましい事は一切考えておりません。いろんな事業者の方が関心を示して、福祉施設や分譲マンション、飲食街で働く女性の方達を狙った夜間保育や、住宅の下は緑豊かな散策路を備えた小粋な専門店街等々いろんな腹案を持っていて、時には建設部や産業部の職員の方々が私がハッとしてしまうような方向性を示して下さったり・・・今はまるでビジネスと夢が混じり合ったアイディアの宝庫のような状態であります。何故公営住宅を借上げたいと考えている側の市長や行政が、このような好機に地元の事業者に対してアイディアや提案を集わせる風呂敷を広げる事ができないのか?・・正直地元としての焦燥もありますが・・ジレンマを感じてしまうものであります。職員の方達は商工会議所や大町商店街に来て、職員として応えられる範囲の最大限の言葉で事業者の皆さんに呼びかけを続けておられます。過日大町で来場者に配布した資料は、常任委員会の審議にそのまま提出できるほど充実した構成のものでありました。市長がオフィシャルな立場で地元や事業者の方達の前に登場して一定の方向性を示すべきタイミングはとっくに来ています。市長はこと旧竹村問題に関しては「石橋をクレーンで叩いてもまだ渡らない」、慎重に慎重を期すニュートラルな答弁をされますが、こと大町住宅に関しましては、まさに市長の言われる「民間資本による建設での借り上げ」に関心のある事業者が集い始めている状況なのであります。行政による一定期間までの牽引、TMOなどへの企画段階の委譲など様々な手法がある中、市長は現在どういった形での民間事業者の参画が望ましいとの認識をお持ちなのでありましょうか?また、計画を推し進めている担当部課と事業者の橋渡し役として行動の場を持つお考えがおありなのかお尋ね申し上げます。
大町住宅の建てかえは市街地4団地建てかえ計画の第1弾の事業であります。この事業が成功するか否かは今後の同様事業に甚大な影響をもたらすであろう事は、ここで私が申すまでもない事であります。地元資本による建設で、入居する市民に喜ばれ、近隣の商店街も賑わいが出て、事業者も更なる投資に見合うと喜ぶ・・これは理想ですが、実際に全国では多数の民間建設の公営住宅が続々と生まれており、その多彩な複合施設のバリエーションから、「まちなか居住」はまさに活性化の新しいトレンドとも言えます。私ども議員の会では6月定例議会にて『旧竹村跡地利活用提案書』を提出致しました。この提案書で現在もっとも私が着目しているのは、「取得したから終わりではない。これからが本番」という一言であります。市長はこの提案書を受け取った際に「あらゆる方策を含め検討していく」と明言されておりますが、議会と市長のごくごく微妙な温度差が見事に現場の職員の方達の肌に伝わっているのか、旧竹村跡地利活用は大きな課題でありながら、止む無く安全対策を講じた後、当面は現状放置という長く暗い入り口に立たされている感があります。
ここで是非お伺いしておきたいのは全くもって単純明快な事でありまして私自身こんな珍妙な質問は初めてでありますが・・・・旧竹村ビル取得後、市民は勿論、私を始めとする議会人、市当局、メディアに至るまで殆どの人は今まで一度たりとも市長の「旧竹村跡地はこうして活用した方が良いのではないか?」といった話を聞いた事がありません。多くの方が時には叱責するほど普段の市長の饒舌ぶりを知っておりますが、この件に関しては一転、取得後の方向性を示唆された事は一度も無いと記憶しております。私は市長の言葉じりをつかまえて後日あれこれ言及する気など毛頭ありませんし、当市のトップである市長が公有財産として取得した旧竹村ビルに実は何一つ展望もアイデアも持っていないなどとは全く考えておりません。「自分だったら今はこうした使い道があるのではないかと思うが・・」といった内に秘めたるご所見が必ずおありでしょうと拝察致しますし、私はそれが公営住宅であろうがなかろうが、何ら優劣なく、真摯な気持ちで是非伺ってみたいと思います。市長の真意を推し量れない私も不出来もありましょうが、こうした状態で今後も大町だ竹村だとあれこれ聞いてみても今一つ空虚なものを感じますし、市長ご自身に「竹村の使い道はこれだよ」といった強いお考えがどういった内容かもわからないようでは、お互いに議論に幅が出てこないような気も致します。
本会議場での一般質問に対する答弁である以上、市長の個人見解などという前置きは許されないと思う方もいるやも知れませんが、市長の普段の饒舌をここぞとばかり期待しているものであります。竹を割ったような、秋晴れの蒼い空のような、気持ち良い答弁をよろしくお願い致します。