(環境特区)原稿

 

 いぶき21の明石宏康でございます。合併後初の定例議会、そして一般質問登壇一番手という事で、多くの同僚議員を前に大変緊張しておりますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。過日地元紙にて大きく取り上げられておりましたが、本9月定例議会には指定管理者制度適用施設が数多く提案されております。総合福祉センターや市民集会所などの運営に民間の経営手腕が如何なく発揮されていくという当市行政においての劇的変革でもあり、今議会のハイライトの一つでもあります。また、今回の23施設にも及ぶ管理委託の提案は、後で取り上げます公営住宅の民間経営など今後の行政運営に関わる大変重要な案件であると認識しております。当局、同僚議員皆様との充実した議論により、スムースな進行ができます事を心より期待しておるところでございます。それでは通告に従いまして順次一般質問を行います。市長、教育長におかれましては忌憚ないご意見を伺わせていただきます様お願い申し上げます。

 

 過日、北東北の若手市町村議、県議らで組織する「北東北若手議員の会」の定例会が十和田湖周辺を会場に行われました。当初、同会のメンバーらは県議、市議を問わず大館市の全国初となるPFI方式ゴミ焼却場の視察を熱望しておりましたが、十和田湖休屋の民宿やホテルが特区地域内の規制緩和措置を活用して発電設備を設置、そこから生まれる電力や熱源の供給を共有するという、リゾート地域では全国で初めてとなるプロジェクトをスタートさせており、大館市での開催を1年先送りして十和田湖での現地視察を行いました。

 

 『環境・エネルギー産業創造特区』と聞けば、いかにもお役所らしい舌を噛みそうなネーミングですが、一言で申せば従来は親会社と子会社など資本関係がある場合・・当市で例を挙げればニプロとニプロファーマなどですが・・に限定されていた電力の融通が、特区地域内では関連のない複数の施設が共有する事が可能となる事であります。こうした発電設備、コージェネレーション設備の導入は、当然大手電力会社から買う電力が激減する為、省エネルギーに寄与する事はここで言及するまでもないばかりか、既存の電線以外に自営線という独自の配線設備を伴う為、停電時でも病院や学校等公共避難所などに給電する事も十分可能であります。こうした有事の給電につきましては先般の県防災訓練におきましても皆様が視察された通り重要な災害対策となっており、このコージェネレーション設備は時として有効なライフライン供給施設ともなり得ます。

 

 視察先であった休屋の「ホテル十和田荘」は、湖畔一の大規模な宿泊施設でありますが、青森県環境エネルギー特区地域としての認定を受けており、隣接する民宿、温泉の供給元である十和田湖畔活性化事業共同組合の3者で電力供給に関する組合を新たに設立してこの発電設備を建設しております。この議場の半分ほどの施設内に2台の大きな発電機を併設しており、同時に停止する事は考えにくいのですが、万一の時は電力会社から給電を受けるシステムになっておりました。発電時の排熱を温泉の給水予熱に利用するなど、効率の良い運営にも心がけており特区のメリットを随所に感じましたが、何より驚いたのは7千万弱という設備投資に係る費用を従来電力会社に支払っていた費用などと対比したデータであり、ランニングメリット・・電気代金節約による収益が年間1千万以上にもなり単純回収年数が6年以内、発電に使うA重油代金を勘案しても十年以内でペイしてしまうそうであります。複数の共同運営になればなるほど施設費用負担額が減少し、回収年数は短縮するので、今回の十和田湖畔の3者だけでのこの経済性は驚嘆に値します。更にこうした設備は全くの後付けが可能であり、既存の施設は勿論、現在建設中の建物に至るまで内部改修や設計変更が必要ない事も導入への大きなメリットとなっております。

 

 また、青森県では15年から19年までの4年間で分散型電源普及のための実証研究を行っております。これは数億円の投資を行い、発電施設から自営線を数キロ巡らせて工業団地での莫大な電力消費を自家発電で賄おうという大変画期的な試みであり、これが成功を収めれば八戸市は全国的にも先進的な省エネ都市となります。私は現地を視察しながらこうした十和田湖畔や八戸市の取り組みを「よその事例」の一言では片付けられないといった複雑な思いが致しました。当大館市はエコタウン構想を基軸とした環境先端都市を掲げており、私は国のエネルギーに対する支援制度が充実してきた今こそこうした事業に当市が率先して取り組むべきではあるまいかと痛感する次第なのであります。例えば、災害時を勘案して市街地の小学校を中心に考えた場合、城南小学校から文化会館、中央公民館、秋北ホテル、大館市庁舎を結ぶ案もありますし、桂城小学校から建設中の市立病院、医師住宅、看護福祉大学を結ぶケースもあります。特に災害時でも電力会社の給電に頼らず、病院が施設の機能を安定して維持できるというのは、省エネに限らず市民にとっても安全・安心をアピールできるのではないでしょうか?また、八戸市に習って工業団地一帯がエネルギー特区であるならば、その省エネ効果は莫大であろうと推察されます。

 

 世界的に環境問題が叫ばれる昨今、国内でも新エネルギー事業者支援対策制度の施行に伴い、全国で数多くの風力発電事業、ソーラーエネルギー事業、天然ガスコージェネレーション事業、光合成を利用するバイオマス発電事業が取り組まれており、県内でも能代市や由利本荘市などが風力発電で同制度の事業採択を受けております。市長はこうしたエネルギーの支援制度にどういったご所見をお持ちであるのか、また今後こういった事業に取り組まれるお気持ちがあるのかお伺い致します。