1:市町村合併について
 
(2)「来る者拒まず」の受動姿勢でいいのか(小畑市長は合併の是非に苦悩する近隣自治体住民や首長との早い段階での対話も必要では)

 

 続きまして、合併に対する市長のスタンスについてお伺い致します。昨年の秋頃より市長は合併に対する住民の機運が醸成されたとして、それまでの慎重論を一掃、一気呵成とも言えるスピードで事業推進に向け鋭意努力してこられました。17年3月という一つのXデー的時間の縛りに追い立てられるようなタイトな日程で合併へのスケジュールが組まれ、推進室の職員など関係者の皆様は、その大き過ぎる責任と忙殺に近い日程で日々を過ごしておられるのではとその心中を察するものでもあります。

 しかしながら、こうした現在においても尚、市長は「周辺自治体住民への配慮」という理由から積極的な呼びかけを自重、「来る者は拒まず」とのスタンスで構えておられるようにも見受けられます市長のおっしゃられる配慮は十分承知しておりますし、拙速な過度の呼びかけは返って態度の硬化、時には反感すら煽りかねないという、その微妙な状況も良くわかります。敢えてそれらを承知の上で申し上げれば、推進室の皆様や新市のまちづくり構想案の策定を任された方々は合併に向け懸命に日々奮闘しておられる事、この50年の大計とも呼べる一大事業が市長のゴーサインとも言える政治判断の号令に追従して既に加速を始めている事、これらはともすれば「配慮のし具合」を・・例えが大変失礼ながらも悪い方に誤れば・・その遠慮にも似た消極的な構えが事業推進のブレーキにもなってしまいかねないという懸念を抱いてしまうものであります。

 私が招かれました先の市民集会で終了後、一人の鹿角市民の方に声をかけられました。「大館市の全ての人が合併に賛成でないように、鹿角市の全ての人が大館との合併に慎重ではありません。しかし小畑市長は一度鹿角市長に呼びかけられただけのようにも見受けられます。一度協議会への参加を見送られたから、ああ鹿角は反対なのか、わかりましたと括られては2市3町の合併など絶対できないのではありませんか?こうした難局から話し合いを重ねる事で理解が深まる事だってあるのではないでしょうか?」なるこの方のお話は当市の合併議論に直面する私には大変耳の痛いご意見でもありました。

 確かにあの任意協議会参加見送り以来私のどこかに「鹿角は鹿角同士がいいと言っているんだから仕方ないよね」のような悲観的な思い込みが確かにあったからであります。呼びかけをすべき私どもがこれでは話し合いを進める事は困難です。これは決して鹿角市だけに限った事では無く、任意協議会に参加して下さった3町にも言える事であり、説明会は各自治体でやってもらって結論を受け止めるだけの受け皿的な立場で本当に大丈夫なのだろうかとの不安が脳裏をよぎります。1日の全員協議会席上にて同僚議員の方が「こうした大きな問題は首長まかせではいけない」とのご指摘をしておられました。その方のおっしゃる通りだとも思いますが、私はこうした交渉が暗礁に乗り上げた時こそリーダーである首長がアクションに転じる時ではあるまいかとも考えます。

 昨年「小さな合併では効果が期待できるか苦慮する」なるご所見を述べられた小畑市長であればこそ、一般質問の度に若輩者の私に何度もリーダーシップと連呼されては心外、不愉快と思われておられれば大変申し訳ないのですが、今一度近隣市町への真摯な呼びかけを提案したいのであります。またこれに加えて、お隣の青森県では現在弘前市を中核とする13市町村の大型合併が進んでおります。これにより当市と弘前市は県境を挟んで隣接する事が濃厚の情勢になっております。このお隣の合併に携わる市議の方にお伺いしたところ「弘前市の周辺部となる県境付近、大鰐町や碇ヶ関村は合併による周辺部まちづくり政策で大型開発が進むかも知れない。そうなれば大館市と弘前市との都市間競争は今以上に激化するだろう」との指摘を受けました。私達が議論している合併論議は都市間競争や市街地活性化事業とも連鎖の如く密接に関連しております。こうした周囲を取り巻く環境が激変しかねない今だからこそ、合併するのでればどういう合併が最善の方策であるのか、当市の向かうべき方向を首長が明確に住民に示す時ではあるまいかと、その手腕に大きな期待を寄せるものであります。
 

 市長はこの度の2市3町合併議論のように、一度難航してしまった交渉事にはタイミングが必要、今は時期尚早とのお考えでいらっしゃるのは勿論承知ですが、来月から始まる各自治体の説明会の結果如何では任意協議会離脱、法定協議会参加見送りも十分想定できる厳しい情勢の現時点での首長同士の本音の対話、また任意協議会の枠組みを超えた住民への啓蒙や自治体への呼びかけに対する市長の率直なご所見をお伺いするものであります。例えその場でどこかの首長が「こういう理由で今は大館市とは一緒になれない」という話を出されても、これからお互いが議論を重ねるべき論点や問題点が尚浮き彫りになる訳ですから、私は今よりは前進ではあるまいかとも考えております。