明石宏康 一般質問原稿

2 その他

A福祉事業団の職員給与は妥当か
(あの超難関でこの報酬?)

以下、質問内容


 続いて市職員ではなく大館市社会福祉事業団の給与体系についてお尋ね致します。

 私ども若者にとりまして、現在から市職員は勿論、同事業団や文教振興事業団の職員になる事は至難の技であります。数年前の福祉事業団の最初の求人枠は10数名で600人あまりがその超難関に挑んだと記憶しています。2次試験に残った40数名の方々は、この時点で私が受験した当時の大学入試並みの15倍程の難関を突破したその資質に秀でた人達であります。ここからさらに絞られ10数名になる訳ですから実に50倍以上の難関であった事になります。

 若者が福祉に興味を抱くその動機は、純粋にこの仕事が好きに始まり、安定した身分保障、はては単なる就職難と多岐にわたると思います。しかし動機はとにかくこれだけの難関を突破し、高齢者の生活を支えていくという、責任ある高度な専門職員としての職能を磨いて、社会に貢献する訳ですから、それに見合った報酬があって然るべきであります。

 市職員に準じた給与体系であると聞いていましたが、その給与は本当に市職員に準じているのでしょうか?私の1歳年下である事業団職員を例にとります。彼は市内の鉄工会社に10年ほど勤務した後、福祉事業団の最初の求人に先に説明した超難関を突破、現在はつくし苑に勤務する寮父であります。

 民間上がりの私にはあの何級何号といったスライド式の給与表は何度説明を受けてもなじみませんのでここでは手取りでいくらと言う紹介をさせていただきます。18万円あまりの基本給に特殊業務手当が他の委託福祉施設の数分の一に過ぎない6000円、副主任手当が5000円で控除を除く手取りは15万円あまりが彼の毎月のだいたいの給料であります。これが市職員を除けば市内で最も狭き門と言われる福祉事業団の私くらいの年代の給料であります。夜勤手当など、ついこの間まで泊まりで朝まで勤務して1回600円あまり、これではあんまりと改定した今でも1回1000円あまりであります。この給料が市職員に準じているかどうかは今この場にいらっしゃる皆様が一番よくおわかりになっていると思います。

 私はともかく30歳過ぎと言えば、親と同居といえども経済的には既に自立しており、結婚して子供をつくれば妻は無職で家事と育児に専念し、マイホームを持てば毎月10万円にも及ぶ公庫への返済が250回程もつづく、とどめにファミリーカーなど買ったものなら貧乏だった成人した頃の暮らしが王様の生活に思える、まさにお金がいくらあっても足りない世代であります。寮父としてのその高度な専門技能と、重度認定者の介護福祉に携わるその職責に見合った報酬と呼べるかどうか私には甚だ疑問であると思わざるを得ません。

 勉強の為施設を訪ね、事務所の方にお話を伺ったところ幸いにも報酬が少ないという意見には理解を示して下さいました。そして隣町の比内町の福祉施設では周辺に先駆け、人事考課による給与体系を導入しており、当事業団でもその仕組みについて勉強中であるという事を教えていただきました。これは『一生懸命働いてくれた人にはそれに見合った分の報酬を』という審査判断による個人差のある民間思考の給与体系でありました。

 その第3者的客観的な判断を施設内の誰がするかなど、導入には慎重を要しますが、職員のやる気を喚起、職場環境の引き締めを図る意味では是非導入していただきたいと感じました。いずれ現在の給与体系はあまりにも安すぎると、部外者の私ですら思うのですから、現場で働く事業団職員の皆様の心中は察してあまりあるものがございます。

 市といたしましてはこの市職員との賃金格差をどのように捉えていらっしゃるのか、また改定の検討を視野に入れた協議は行っているのかといった2点につきまして、市長のご所見を伺うものであります。

 

以下、市長答弁


 社会福祉事業団は、市から委託を受けている公設民営の施設であり、事業団設立の際の給与体系につきましては、市が出資している他の事業団や類似施設の給与体系を考慮しながら、事業団の将来の事業経営を見据えて、職員の職務内容や職歴に応じた給与体系を設定したと伺っております。

 なお、本年4月より介護保険制度が導入され、福祉サービスが措置から契約へと変更されたことにより、事業団の経営状態も大きく変わってまいります。このようなことから、今後は介護保険制度の動向をみながら、職員の資質の向上に努め、有資格者に対する諸手当の改善を含め、給料面の待遇改善を図って行く旨、伺っておりますので、よろしくご理解をいただきたいと存じます。